障害者が一人では行きにくい場所のひとつが映画館です。「何年も映画館で映画を観ていない」どころか、今まで一度も映画館に行ったことがないという声も耳にします。
そこで、デイケア鶴ヶ島では、若葉駅前に6月からオープンしたワカバウォークの中の映画館「シネプレックスわかば」を9月13日(火曜)にメンバー全員で訪問してバリアフリーチェックを行なうとともに、埼玉障害者センター・デイケア鶴ヶ島が参加している「情報マップつるがしま」のバリアフリーアンケートへの協力をお願いしました。
そして、10月26日(火曜)にシネプレックスわかばをあらためて訪問して梅本淳支配人と懇談し、「シネプレックスわかばへの要望」と「ワカバウォークへの要望」を託しました。また、この訪問をきっかけとして、シネプレックスわかばのバリアフリーと映画を応援する掲示板「シネマ
すまいる」と「公式サイトリンク集」をオープンしました。
シネプレックスわかばへの要望
1.カウンターやロビーについて
- 並んでいる時やチケットを買う時など、障害者や高齢者にかかわらず、手すりや椅子などがあると良い。
- 売店カウンターが車椅子だと高すぎて、メニューが見えにくいので、車椅子の人の目線の所にもメニューを表示して欲しい。
- ロビーの柱の所にあるパンフレットの位置が高すぎて、車椅子では届かないので、もう少し低くして欲しい。
2.館内座席について
- 車椅子でも一番後ろの列の座席に座れるようにして欲しい。例えば、2階から入れるような入口を作ったりして欲しい。
- 狭い出入口がひとつだけだと、映画終了時に、出入り口付近が混雑してしまう。館内の椅子から車椅子に移るにはスペースの確保が必要なため人の流れが切れるまで待つ時間がとても長くなってしまう。トイレなどで早く劇場内から出たい時にこれでは困ってしまうので出入口を複数にしてほしい。
- 館内の椅子から車椅子へ、車椅子から椅子へと移る際に、座席のアームレストが動かせると、介助者が介助しやすくなるので、動くようにして欲しい。また、座席と座席の前後の幅が今以上に広いところがあるとなお良いと思う。
3.館内の通路について
- 車椅子、杖歩行にかかわらず暗所でのスロープは厳しい。一人で来ている車椅子の人は上りも下りの厳しいので、上映終了時に迎えに来てくれるようなサービスをしてくれると嬉しい。
- 通路の絨毯はあまり深く沈むものでない方が良い。
4.手すりについて
- スロープや階段には絶対に必要。できれば通路にもつけて欲しい。トイレ洗面台にもあると良い。
5.自動発券機について
- 場所も分かりにくく、車椅子だと行きづらい。高さも高すぎて届かない。
6.トイレについて
- 映画館内にあるトイレは、狭すぎて車椅子では入れない。ロビーにあるトイレも便座の位置と、洗面台の位置が近すぎて、広くスペースを取っているにもかかわらず狭くて使いづらい。
- 館内に入ってからも、ロビー脇のトイレまたは外にあるトイレを使わざるを得ないので、係員が車椅子を押してくれたり、誘導してくれると嬉しい。
7.休憩スペースについて
- ロビーの休憩スペースは階段の他にスロープがあると車椅子を利用している人も休憩できるので付けて欲しい。
【ワカバウォークへの要望】
1.駐車場について
- 出入口までの案内看板の表示が分かりにくい。障害者用の駐車スペースの案内も大きく出ていたほうが良い。
- 車高制限などで入れない車に対して警備員が何も言ってくれなくて困ったので、入口で「この車はこの駐車場には入れないので、こちらの方に止めてください」などと声をかけてくれると良い。
- 駐車場からワカバウォークに入るためのスロープがきつすぎる。
- 駐車場内の要所要所に係員を配置してくれるともっと良い。
- 障害者が自分で車を運転してきた時に、警備員が障害者マークを見て障害者用の駐車スペースに置いてあるカラーコーンをどかしてくれると嬉しい。
2.エレベーターについて
- 奥行きは十分ですが、幅があと30センチあれば介助する人も入れて車椅子が3台乗ることができるので残念。
3.障害者が訪れやすくなるために
- テナントに「困った事がございましたら、ご遠慮なくに声をお掛けください」といったプレート(看板)などがあると、すこし声を掛やすくなると思います。
- 各テナントの出入口付近にスタッフさんがいてくれるか、インターホンを設置するなど、声をかけることができるようにしてあると良いと思います。
以上