趣旨「ひまわりの会」は、19年間の活動を発展的に改組し、2003年8月20日、「特定非営利活動法人鶴ヶ島ひまわり福祉会」(NPO法人ひまわり福祉会)として新たなスタートをきりました。 本法人は、かねてからの「障害をもつ人ももたない人も、共に安心して暮らせるまちづくりをめざす」の理念を継承しつつ、さらに、「地域を守る・地域をつくる・地域を変える」を加え、地域福祉の充実・拡充のため社会的役割を果たすため、障害者のグループホーム(生活ホーム)の設置・運営をはじめ、障害者や高齢者の介護サービスの提供に努める所存です。 当面、介護保険事業(訪問介護、居宅介護支援)の展開と支援費事業(居宅介護)をすすめていきます。 本上映会は、法人定款に掲げるNPO活動の「子供の健全育成を図る活動」、「福祉の啓発活動」を目的に、昨年開催した「折り梅」上映会(アルツハイマー型痴呆症の高齢者を題材にした家族の葛藤と家族愛のヒューマンドラマ)につづき、恒例の上映会をめざし、本年も開催するものです。 本映画は、その真剣な“学びの姿勢”に感動した森康行監督が、東京・墨田区の文花中学の夜間学級を一年半にわたり取材した二百数時間の映像を映画化した長編記録映画(カラー16mm・92分)を上映するもので、「学ぶこととは」、「学校のあるべき姿」などを問題提起している作品です。 映画の紹介“こんな学校があるんだ!こんな教室があるんだ!!”という感想が必ず出てくるのが夜間中学を見た人々の共通した思いです。不思議なやさしさと温かさに包まれた学びの場は、さまざま事情で「普通に学ぶ機会」を得られなかった人々が、ようやくたどり着いた大切な「学校」です。この教室に通って交流しながら、長期間にわたり映像を撮り続けて生まれたのが記録映画『こんばんは』です。 教育の原点を語る世界的詩人アラゴンのうたった一節に「教えるとは希望を語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと」があります。 しかし、現実の日本の教育が極めて憂える現状にあり、追いつめられた子どもたちの精神構造は、様々な悲しい事件の中で浮き彫りにされています。この事態の克服は国民的課題となっており、様々な取り組みがすすめられています。 そうした状況の中で、「夜間中学」というものに関心が集まっています。どんなところなのか、その歴史と内容はどんなものなのか…。一つのユニークな教育現場である「夜間中学」に“本当の教育の姿がある”ということで注目されているのです。 これに注目と関心が集まっている現われの一つは、山田洋次監督の映画「学校」(第1作)の成功であり、もう一つは、四十数年の実践者である(先の映画のモデルでもあった)見城慶和先生の吉川英治賞の受賞でした。 そこに学ぶ生徒の姿と彼らを取り囲む(本人たちが背負う)歴史と現実、学ぶことへの意欲と情熱の原型が大切にされている夜間中学のリアルな雰囲気、“本気の知識”を活かして生きることの素晴らしさが、この映画から感動的に伝わってきます。 ここに学び生きる人々の姿を、その情熱とエネルギーを温かな視点で捉えたこの映画は、教育に関わるすべての国民に重要な示唆を与えてくれるでしょう。 また、この映画を鑑賞しながら語り合うことは、教育の問題にとどまらず、現代を見つめ、時代を捉えなおす取り組みにもなるでしょう。(夜間中学記録映画『こんばんは』ホームページ)
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